いつも本サイトをお読みくださり、誠にありがとうございます。
今回の想定読者は下記のとおり。
こういった疑問にお答えします。
この記事を書いている私は、元公務員です。6年間、市役所で働いていました。なので、公務員のボーナスが何ヶ月分か、人より詳しく説明できます。
現役公務員や公務員志望者はぜひご覧ください。
目次
公務員のボーナスは何ヶ月分?
国家公務員のボーナスは何ヶ月分?
国家公務員のボーナス支給月数(2019年)・・・4.50ヶ月分
- うち、夏のボーナス2.250ヶ月分
- うち、冬のボーナス2.275ヶ月分
地方公務員のボーナスは何ヶ月分?
地方公務員のボーナス支給月数(2019年)・・・団体によって異なる(4.05〜4.65ヶ月)
地方公共団体のボーナスは、各団体の定める条例によって支給月数が変わるので、団体によって本当に様々です。
少ないところは4.05ヶ月しかもらえませんし、多いところは4.65ヶ月分もらえます。
とはいえ、2019年4月1日現在で86%の団体が国の支給月数に準じているので、基本的には国のボーナスと同じ分だけもらえるという理解でいいのかなと思います。
各団体が何ヶ月分支給しているか、厳密に知りたい方は、下記の記事をご覧ください。全団体の支給月数をまとめました。
支給月数が多い地方公共団体
参考までに、支給月数が多い地方公共団体を一部紹介します(2019年度)。
- 東京都、東京都内市町村・・・4.65ヶ月分
- 特別区、横浜市・・・4.55ヶ月分
支給月数が少ない地方公共団体
支給月数が少ない地方公共団体も紹介します(2019年度)。
- 鳥取県・・・4.05ヶ月分
公務員のボーナス支給月数の決定方法
公務員のボーナス支給月数は、民間企業の支給状況によって決まります。
これは、情勢適応の原則という、「公務員の雇用条件は社会情勢に合わせましょうね〜」という原則が法律で決められているからです。
(情勢適応の原則)
第28条 この法律及び他の法律に基づいて定められる職員の給与、勤務時間
その他勤務条件に関する基礎事項は、国会により社会一般の情勢に適応する
ように、随時これを変更することができる。その変更に関しては、人事院に
おいてこれを勧告することを怠つてはならない。参考:国家公務員法
具体的な支給月数の決め方を、国家公務員・地方公務員に分けてみていきましょう。
国家公務員のボーナス支給月数の決定方法
国家公務員のボーナス支給月数の決定方法は、下記のとおり。
- 民間企業のボーナス支給実績を調査(前年8月〜当年7月)
- 国家公務員と民間企業の支給月数を比較。
- 両者の支給月数の差額を調整する(民間準拠)。
- 人事院勧告を実施。
- 給与法の改正。
上記のとおり。
地方公務員のボーナス支給月数の決定方法
地方公務員のボーナス支給月数の決定方法は、基本的に国と同じです。
ただし、調査する企業はに限定されます。例えば、鳥取県のボーナス支給月数を決めるときは、鳥取県内の企業のみが対象となります。
国と地方で支給月数が異なるのは、こういった理由があるからなんですね〜。
公務員のボーナス支給月数が規定されている法令
公務員のボーナス支給月数が規定されている法令は、下記のとおり。
- 国家公務員:一般職の職員の給与に関する法律
- 地方公務員:各団体が定める条例(一般職の職員の給与に関する条例など)
なお、条文上は「何ヶ月分」という表現を使っておらず、「期末手当基礎額に●●を乗じた額〜」という表現を使っています。
法令を確認する方は、見落しが無いようにしましょう。
国家公務員のボーナス支給月数の推移
国家公務員のボーナス支給月数(直近17年分)は、下記のとおり。
地方公務員も基本的には同じです。
支給年 | 支給月数 | 期末手当 | 勤勉手当 |
2019 | 4.50 | 2.60 | 1.90 |
2018 | 4.45 | 2.60 | 1.85 |
2017 | 4.40 | 2.60 | 1.80 |
2016 | 4.30 | 2.60 | 1.70 |
2015 | 4.20 | 2.60 | 1.60 |
2014 | 4.10 | 2.60 | 1.50 |
2013 | 3.95 | 2.60 | 1.35 |
2012 | 3.95 | 2.60 | 1.35 |
2011 | 3.95 | 2.60 | 1.35 |
2010 | 3.95 | 2.60 | 1.35 |
2009 | 4.15 | 2.75 | 1.40 |
2008 | 4.50 | 3.00 | 1.50 |
2007 | 4.50 | 3.00 | 1.50 |
2006 | 4.45 | 3.00 | 1.45 |
2005 | 4.45 | 3.00 | 1.45 |
2004 | 4.40 | 3.00 | 1.40 |
2003 | 4.40 | 3.00 | 1.40 |
上記のとおり。
直近17年では、3.9ヶ月〜4.5ヶ月で推移しています。
それ以前には、4.95ヶ月支給される年(1999年)もありましたが、直近17年の中では、2019年の支給月数はかなり多い方です。
【予想】2021年のボーナスは何ヶ月分?
公務員のボーナスは4.5ヶ月より少なくなると予想します。
理由は、2020年1月から流行しているコロナウィルスの影響。各企業の業績が悪くなり、それに伴ってボーナスの支給月数も減少すると予想します。
【まとめ】公務員のボーナスは何ヶ月分?
本記事の内容を、以下にまとめます。
- 国家公務員のボーナスは、4.5ヶ月分(2019年実績)。
- 地方公務員のボーナスは、4.05〜4.65ヶ月分(2019年実績)。
- 公務員のボーナス月数は、民間企業の支給実績に応じて決まる。
- 直近17年の推移を見ると、3.95〜4.5ヶ月の範囲に収まる。
- 2021年のボーナスは、コロナウィルスの影響で減少すると予想。