6年間、市役所で働いていました。面接もしっかり合格しています。
今回は、面接で併願先を聞かれたときに
- 隠さず伝えるべきか
- 隠しておくべきか
元公務員の立場からお答えするとともに、
- 併願先を聞かれる理由や、
- 併願状況を聞かれた場合の対処法
などを紹介していきます。
官公庁の面接は現職公務員が行うケースが多いので、それなりの信頼感を持って読んでいただけると思います。
どうぞよろしくお願いします😄
目次
結論:併願の状況は隠さず言うべき
併願の状況は隠さず言うべきだと考えます。
なぜかというと、併願をすること自体は悪いことではないからです。
例えば、新卒。
日本では新卒で就職することが一般的なので、新卒の学生は就職浪人しないよう複数の官公庁や民間企業を受験します。
面接官もかつては就活生だったわけで、この辺りに関しては一定の理解があります。
したがって、併願すること自体は悪いことではないので、併願の状況は隠さず言うべきです。
面接官が気にするのは第一志望か否か
面接官が気にするのは、併願状況ではなく志望度であると考えます。
理由は下記の2つです。
- 志望度の低い受験生は、熱心に働いてくれなさそうだから
- 内定辞退されると面倒くさい
上記だけだと分かりにくいので、もう少し詳しく見ていきますね。
理由1:志望度の低い受験生は、熱心に働いてくれなさそうだから
志望度が高い人と低い人で比べたら、絶対に前者のほうが熱心に働いてくれそうですよね。
だから、面接官は志望度の高い受験生を採用したいと考えます。
実際、市職員として働いていると「ここは第一志望じゃなかったんだよ〜」っていう職員がちらほらいましたが、そう言う人は大抵、やる気がなさそうでした😇
公務員は一度採用するとよっぽどなことがない限りクビにできません。
したがって、やる気のない受験生を採用するとその受験生は定年まで不良債権化するわけです。
ただでさえ人員削減が叫ばれている中で、やる気のない職員の給料をまかなえるほど官公庁に財政的余力はありません。
そういうわけなので、志望度の低い人材は敬遠される傾向にあります。
理由2:内定辞退されると面倒くさい
2つ目は、内定辞退です。
もし複数の官公庁から合格をもらったら、どの官公庁に就職しますか?
当然、志望度の高い官公庁に就職しますよね。
その場合、受験生は志望度の低い官公庁に内定辞退の連絡を入れます。
内定辞退の連絡が早ければいいのですが、連絡が遅い場合もあり得ます。
辞退の連絡が遅いと、繰り上げ合格させる受験生の選定ができません。
私がかつて働いていた市役所でも、3月になってから採用辞退の連絡が入り、4月に職員が配置されないケースがありました・・・😇
こういう内定辞退によるトラブルがあると人事担当者としては非常に困るので、志望度の低い学生は敬遠されます。
受験先が第一志望じゃない場合の対処法
受験先が第一志望じゃない場合であっても、第一志望がごとく説明をする必要があります。
そもそも、受験先に第一志望でないと答えるのは失礼ですし、仮に嘘だったとしても第一志望であると伝えるのがベターでしょう。
第一志望がごとく説明するためには、
- 他の官公庁にはない魅力を調べる
- 自分の能力・経験を生かせる施策を調べる
など、面接官に「それなら納得」と思ってもらえる理由作りが必要となります。
つまるところ、志望動機をしっかり作り込むことが重要ということになります。
当サイトでは志望動機に関する記事も紹介しているので、興味のある方はぜひどうぞ。
併願先の質問は志望動機をアピールするチャンス
併願状況を聞くのは志望度を確認するためなので、結局のところ併願状況の質問は志望動機を聞かれているのと同じ意味だと考えるのが懸命です。
つまり、これは志望動機をアピールするチャンスです。
面接によっては志望動機を聞かれないことだってあります。
「志望動機をしっかり作り込んできたのに、面接で一切聞かれなかったよ・・・😢」という話を聞くことも多いです。
なので、併願状況を聞かれたら、ぜひ志望動機も合わせてアピールしてみてくださいね。
併願状況の質問から志望動機の質問に繋げるためには
とはいえ、併願状況の質問をしているのに志望動機を話したら、面接官に「この受験生は会話が成り立たないな・・・😦」と思われかねません。
実際のやり取りを想定してみましたので、もしよければ参考にしてください。
【併願状況から志望動機の質問に繋げる方法(例)】
- 面接官:併願の状況を教えてください
- 受験生:●●県と△△市を受験しておりますが、□□の理由から御市を志望しております(□□は端的に、エサになるようなキーワードを話す)。
- 面接官:□□について、もう少し詳しく教えてください。
もちろん自分からエサを撒かずに面接官から質問してもらう方法をありますが、面接官に質問されてから答えると後付けっぽい回答になり、信頼度が薄まってしまうので、ある程度は自分から先にエサを撒いた方がいいと考えます。
「ここしか受験していません」はメリットが薄い?
面接官に本気度を伝えるため「ここが本命なので、ここしか受験していません」と回答する受験生がいます。
それが事実なら事実の通り回答するのがベターだと思いますが、ぶっちゃけメリットが薄いと考えます。
なぜなら、その後続く質問が微妙だからです。
【「ここしか受験していません」と答えた場合の面接の流れ】
- 面接官:併願先を教えてください。
- 受験生:ここが本命なので、ここしか受験していません。
- 面接官:ここに落ちたらどうしますか。
- 受験生:モゴモゴ・・・
「ここに落ちたらどうしますか」に続く回答は、
- 来年も受験します
- 他の官公庁を受験します(矛盾)
など、お世辞にも良いとは言えない回答になってしまいます・・・😇
もし受験生が新卒ならば、
「この受験生は計画性がないなぁ・・・😞」
と思われるリスクもあるでしょう。
したがって「ここしか受験していません」という回答は、よっぽどな理由がない限り懸命ではありません。
公務員面接における併願状況の質問まとめ
それでは今回の内容をまとめます。面接対策の参考になれば幸いです。
他にも公務員試験の面接対策に関する記事を公開しているので、興味のある方はぜひご一読くださいね。
- 併願自体は悪いことではないので、隠さず伝えるのが良い
- 面接官が気にしているのは併願状況ではなく志望度だと思われる
- したがって、第一志望でなくても第一志望だと答えるのがベター
- 併願状況を聞かれたら、志望動機をアピールするチャンスと捉えるべき
- 「ここしか受験していません」は回答するメリットが薄い