6年間、市役所で働いていました。現在は、ブログで公務員に関する情報を発信しています。
今回のテーマは「仕事ができない公務員」です。
本記事の想定読者と、本記事を読んでわかることは下記のとおりです。
本記事の想定読者
- 仕事ができない公務員の行く末を知りたい方
- 公務員の世界では、仕事ができない職員がいるとどうなるか知りたい方
- 公務員のリアルを知りたい方
本記事を読んで分かること
- 仕事ができない公務員がどうなるか分かる
- 公務員の世界では、仕事ができない職員がいるとどうなるか分かる
- 公務員のリアルが分かる
興味のある方はぜひご一読ください。
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目次
仕事ができない公務員は得をします
結論から言います。公務員の世界では、仕事ができない人が得をします。
これを聞いて、衝撃を受ける方も多いのではないでしょうか。しかし事実です。
では、どういう点で得をするのでしょうか。例えば、下記です。
- 仕事ができない公務員には、仕事がいかない。
- 仕事ができない公務員は、楽な部署に左遷される。
上記だけだと分かりにくいので、もう少し詳しく見ていきますね。
仕事ができない公務員には、仕事がいかない
公務員の世界では、仕事ができない公務員には仕事がいきません。
だって、普通に考えたらそうですよね。仕事で失敗をして、迷惑がかかるのは住民です。住民には、行政運営に必要な税金を納めてもらっています。住民の迷惑になるようなことは絶対にできません。
例えば、仕事ができない公務員だと、下記のトラブルが発生するリスクがあります。
- 期限が守れず、住民や事業者に迷惑をかける
- 誤った説明をし、住民に迷惑をかける
- 郵便物を誤送付し、住民に迷惑をかける
- システムに誤入力し、住民に迷惑をかける
上記の例はアクシデントなので、完全にアウトです。上記の事例が起きたら大変です。
したがって、上記に近いインシデントが発生すると、「この職員には仕事を任せられない」となり、仕事がいかなくなるという仕組みです。
仕事ができない公務員は、楽な部署に左遷される
仕事ができない公務員は、楽な部署に左遷されます。
先ほど、仕事ができない公務員には仕事がいかなくなるという説明をしました。
では、仕事がいかなくなった職員はどうなるのでしょうか。
リスクが少ない部署に左遷されます。当然、能力に見合わない部署に配置していても、できることが限られるわけですから、能力に見合った部署に左遷されることになります。
左遷先は、下記のような部署です。
- お金が動かない部署
- 窓口対応が少ない部署
- 重要施策と無縁の部署
- 仕事量が少ない部署 など
逆に、下記のような部署に異動することはありません。
- 税金や、福祉の給付に関する部署
- 事業者の許認可に関する部署
- 人事や財政に関する部署
- 企画・調整に関する部署
- 秘書に関する部署 など
仕事ができない公務員は、仕事量が少なく楽な部署へ
上記の理由から、仕事ができない公務員は、仕事量が少なく、楽な部署へ異動することになります。
仕事量が少なければ、定時上がりできます。毎日がノー残業DAYです。毎年付与される年次有給休暇も気にせず消化することができるでしょう。
楽な部署へ異動すれば、頭を悩ますこと事案がほとんどありません。法令を読み込んだり、他の官公庁の事例を調べたり、上司との交渉したりする日々から解放されることでしょう。
仕事ができる公務員は、仕事量が増え激務な部署へ
一方、仕事ができる職員はどうなるのでしょうか。当然ながら、仕事ができない公務員の逆になります。仕事量が増え、激務な部署へ配置されることになります。
仕事量が多ければ残業が増えますし、年次有給休暇はおろか夏休み休暇も取りづらいでしょう。
また、忙しい部署へ異動すれば、捌いても捌いても無くならない仕事と戦い、繰り返し発生する制度改正と戦い、そして上司を納得させるための根拠資料の作成に日々取り組んでいくことになります。
頑張って成果を残せば残すほど、自分が追い込まれていく謎現象です。
頑張っても給料は横一線
ここで、次のような意見があるかもしれません。
「頑張れば頑張るほど、出世にも繋がるでしょう?」
上記は、半分正解で、半分誤りです。
なぜなら、公務員の昇給は一定レベルまで年功序列だからです。おおよそ課長級くらいからは、実力に応じた人事が行われますが、それより前は年功序列です。
したがって、若い頃から必死で頑張って成果を残しても、それが人事で反映されるのは20年くらいたってからなのです。
20年後のために、自分を消耗するのって馬鹿らしいですよね・・・。
そして何より、仕事を頑張ったとしても、仕事ができない職員と給料が同じなわけです。
めちゃくちゃ不満が残りませんか。
ここで、「最近では公務員の世界にも『人事評価制度』が導入されるようになったでしょ」という反論があるかもしれません。
しかし、その影響は微々たるもので、20代で課長・部長とかは当然ありえないです。
こんな謎現象が起こるのはクビがないから
そもそも、こんな謎現象が起こるのは、クビがないからです。
公務員の世界では、よっぽど悪いことをしないとクビになりません。いわゆる、懲戒免職(ちょうかいめんしょく)というやつです。
民間企業では仕事ができないと辞めさされても無理はないですが、公務員の世界では辞めさされることはないので、仕事ができない職員が居座り続ける仕組みとなっています。
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結論、仕事ができない公務員は得をする
以上の理由から、仕事ができない公務員は得をすると考えます。
頑張っても給料に差が生じないなら、「いっその事、仕事ができない認知をされて、左遷されたほうがいい」と思ってしまう人が出てきてもおかしくないですね。
とはいえ、仕事ができて激務になるのも辛いですが、仕事ができない認知をされるのも辛いです。
しかし、仕事ができない公務員が得をするという事実は揺るがないように思います。
しかし、公務員には良いことも沢山あります
上記の一連の話を聞くと、「公務員って微妙なんだな・・・😓」と思う方もいるでしょう。
しかし、公務員は嫌なことばかりではありません。良いことも沢山あります。
例えば下記。
- 親身に対応することで、住民に喜んでもらえる(仕事のやりがい)
- 給料やボーナスの支給額が安定している(給与面)
- 住居手当・扶養手当など、手当が充実している(給与面)
- 公務員に就職すれば、両親や家族に喜んでもらえる(その他)
したがって、就職先として公務員を検討している方がおられたら、公務員の【良い面】と【悪い面】を総合的に考慮した上で、【公務員になる・ならない】を判断するのが良いと考えます。